【全体のコンセプト】
・狭小地でもきちんと採光が確保できる吹抜を使いながら、奥行きや視界の広がりを作ることで開放性を高め、狭さを感じさせない家をコンセプトに考えました。
・1階はLDKをメインに庭と繋がる大きなワンルームとし、横に視界を繋いで奥行きを出しながら採光の取れる南側を吹抜にすることで縦の広がりを作り、より開放性を高める計画としています。
・2階は寝室や水廻り等の個室を集め、無駄なく機能的にレイアウトしています。東西に繋がる中央の直線廊下は、どちらも突き当たりに窓を設けて奥に入りやすい演出となっています。

【建物・敷地計画】
・隣地建物などの影響により日の当たりにくい部分がありますが、なるべく建物を北側に寄せ、南側をオープンにすることで採光が入りやすくなるよう配置しています。そのまま南側を庭とし、西側に駐車スペースを2台分つなげた配置計画としています。
・建物は約7.2m角のベーシックな正方形をベースに、北側の玄関部分のみが少し突き出た形状としています。採光の入る東〜南側にリビング・ダイニング、個室などを設け、西〜北側にかけては水廻りや収納が配置されるよう採光に十分配慮した全体計画となっています。

【各階のポイント】
■1階
・玄関はシューズインクローゼットを隣接させ、2WAY動線を確保しています。家族動線側にはキッチン直通動線も設け、家事に配慮した使い勝手の良い計画としました。
・ホールは玄関を入って奥行きを演出する長めの間取りとし、趣味の収納庫とトイレを隣接させています。LDKの入口前は空間の圧迫感を和らげる広めの有効幅を確保し、飾り棚を設けています。
・LDKはどこへいても家族で過ごす一体感が生まれるよう、ワンルームの間取りとしています。南東に配置されたリビング・ダイニングからは庭を一望でき、視界が広がります。またリビングは上部を吹抜として開放性を高め、条件の悪い中でも採光を確保し、2階への階段を配置しています。
・キッチンは対面式とし、家族の様子が見やすい配置です。背面には大型収納を設け、食器や備品などが収納できると同時に、生活感が出やすい冷蔵庫はリビング側から見えないよう配慮しています。また隣接させてパントリーも設けています。
・和室はリビングに隣接させて4.5畳を確保し、間仕切りもあるので来客時の宿泊も可能です。別途布団が入る大きさの収納を設けています。
・庭は南側一帯にスペースを確保し、プールなども置ける広さを確保しました。水場も設置しています。

■2階
・中央に直線廊下を設けたシンプルで機能的な間取りです。突き当たりに窓を設けることで、奥への繋がりを感じられるようにしています。
・主寝室は6畳の広さを確保し、コンパクトながらもファミリークローゼットへの直通動線を設けて整理しやすい間取りです。吹抜側には屋内窓も設けて開放性を出すこともできます。
・ファミリークローゼットは洗濯から収納までの使い勝手を考慮し、南側のバルコニーへ抜ける位置に配置しています。4畳の広さで4人家族でも十分な収納力があります。
・水廻りはファミリークローゼットとつながるように北西側に配置しています。バルコニーまでのスムーズな動線で家事がしやすい計画となっています。
・子ども部屋は将来的に間仕切りをした場合も、各4畳の広さに収納スペースのある間取りとしています。両端に収納スペースを配置することで、つなげる場合も中央が広く取れるので使いやすい計画となっています。