【全体のコンセプト】
・敷地西側に駐車場を設け、残りの部分に敷地に沿って無駄なく建物をレイアウトしました。
・建ぺい率40%,容積率80%という比較的タイトな規制の中で、変形敷地を生かした明るいすまいを目指しました。
・容積率に関しては、住宅の地階は床面積の合計1/3を上限に床面積不算入となりますが、コンクリート地下室は工事費に対するインパクトが大きいと考えて、今回は木造２階建てのご提案となっています。
・構造でコストセーブをして、仕上げや設備にこだわるという方針です。
・南側隣地が高台となっているので、見下ろしの視線に配慮して、コの字型平面の中央に中庭を設けて、プライバシーを保ちつつ、光と開放感のあるすまいを目指しました。
・東側の一辺は縦格子スクリーンとして通風を確保しました。

【こだわりのポイント】
■１階
・ガレージ・植栽
道路に面して1台分のガレージを設けました。
車室は3.6m幅として、ゆとりあるレイアウトとしています。
ガレージ背後のスペースは物置を置いて、趣味の空間とされても良いですし、駐輪スペースや、臨時の駐車スペースにご利用もできます。
中庭に加えて、建物周囲にもポイントを押さえて植栽を施しています。
・玄関
玄関は土間を広く取り、カウンター収納上部の開口部からは植栽を眺められる、開放感のある空間としました。
玄関に隣接して土間収納を設けました。
通り抜けできるようにして、ご家族専用の動線を確保しました。
・LDK
LDKは１室空間としながらも、床の高さ、素材、天井高を変えて、リビングとDKを緩やかに区切っています。
リビングはダイニングから400mm床を下げて、重心の低い落ち着いた空間としました。
コーナーソファと中庭を眺める開口部が、居心地のよいコーナーをつくっています。
キッチンは、対面型としてご家族の様子を眺めながら調理できるレイアウトとしています。
ペニンシュラ型のワークトップカウンターを延長してご家族５人が食事できる大テーブルとしました。
横並びのレイアウトは配膳のしやすさに配慮しています。
4.5mの長さを持つテーブルの先には、ピクチャウィンドウごしに植栽が眺められ、視線の抜けを生み出しています。
キッチンに隣接してパントリーを設けています。
冷蔵庫を含めてストック食材や、雑多なキッチン用品を収納して、すっきりとしたキッチンを演出できます。
ダイニング脇に鉄骨階段を設けて空間のアクセントとしています。
階段に絡めて吹抜を設けて、中庭を眺める大開口によって、光と緑あふれる、開放感のある空間としています。
階段下の１角にスタディコーナーを設けて、ご主人のリモートワークや、お子様の宿題ができるようにしています。
・水廻り
洗面と脱衣を分けて、誰かの入浴時にも洗面が同時利用できるようにしました。
洗面は洗濯機置場、天井物干し金物、乾燥換気扇を設け、部屋干対応のランドリーとしての機能ももたせています。
隣接して脱衣・クローゼットを設けています。
1.25坪の広さをもつ浴室からは坪庭の植栽を眺めることができます。
境界線上の目隠し塀と高さを抑えた横長の開口部によって周囲からの視線をコントロールします。（必要であればブラインドを併用）

■２階
・主寝室
クィーンベッドとキャビネット・デスクをレイアウトしています。
北向きの窓から落ち着いた光と中庭の植栽を眺められます。
ウォークスルーのクローゼットが隣接しています。
・子供室
16畳の広さをもった１室空間としています。
将来は、家具でそれぞれの空間を緩やかに区切ることができます。
３人が１人用のスペースを持つこともできますし、お子様が増えた場合には、２段ベットを活用して、２人用スペースを２つ、あるいは２人用スペース１つに、１人用のスペースを２つといった間仕切り方もできます。
お子様の状況に合わせてフレキシブルな空間の使い方ができます。
北向きに長さ5mのデスクカウンターを設けて、共用のスタディコーナーとしています。